F1 Tokyo Festival 2024

F1日本GPを前に開催されたF1の公式PRイベント「F1 TOKYO Festival 2024」に行ってきました。

まず簡単にこのイベントを説明すると、F1のPRを目的に昨年初開催されたイベントで、無料で観覧ができます。昨年は新宿歌舞伎町の広場にて開催されましたが、第2回目となる今年は六本木ヒルズアリーナ。長年日本GPは秋に開催されてきましたが、今回初の春開催となる為、前回からは約半年しか経っていない中での開催となりました。昨年同様、同イベントは入場料無料ですが、前回は事前予約等は不要で先着順での入場だったのに対し、今回は事前にチケットを取得する必要がありました。また前回は1日間でしたが、今回は2日間に拡大され、ステージも7つのグループに分けられ、チケットの申し込みは1つのグループのみ可能という形式になりました。

F1マシンの展示などもあり、こちらはチケット不要で見ることができます。今回は多くのマシンの展示が行われており、往年の名車の数々が展示されていました。実際目の当たりにするとかなり興奮してしまいました。

私が予約したステージは一番最後のGr.7で、フェラーリのバスール代表、RBの角田選手とリカルド選手、レッドブルのフェルスタッペン選手とペレス選手のトークイベントが行われました。やはりこのステージが一番人気があり、先着順という事もあり即完売となりました(他のステージは余り有りの状況でした)。
天気はあいにくの雨となりましたが、今回は屋根がある会場だったので助かりました。
前回は途中から突然の雨が降り出し、雨具を用意していなかったのでずぶ濡れで見たという経験があったので。

トークイベントの内容は至って普通で正直これといった話があったわけではなかったけど、選手達を間近で見ることができたのはとても良かったです。

後にDAZNの番組でも同イベントの様子が配信され、その中には私が見ることのできなかったステージの、ハース代表となった小松礼雄さんのトークイベントの様子もあり、小松さんがとてもいい事を仰っていたので書き起こしてみました。DAZNで編集された映像を元にしているので、カットされている部分もあるかもしれません。司会進行はピエール北川氏。以下敬称略。


ピエール:正直、ハースさんに(チーム代表を)やらないかって、いつのことだったんですか?

小松:まあ12月の終わりですね、ほんとに(笑)

ピエール:電話ですか?直接ですか?

小松:電話です、アメリカにいましたので。ビックリしたというのはまたちょっと違いますけど、まあ…来たなって感じですね(笑)
まあやっぱりその機会だと思うんですよね。例えばレースエンジニアからチーフレースエンジニアになった時も、僕レースエンジニア凄い大好きだったんで、車走らせるのが大好きだったんで10年くらいやりたかったんですよね。

ピエール:できればね?

小松:でも4年間ロマン(グロージャン)走らせたところで上の人がいなくなって、じゃあおまえチーフレースエンジニアやらないかって言われて、もうちょっと車走らせたいけど、でもチーフレースエンジニアの機会なんて毎年あるわけじゃないじゃないですか。

ピエール:結構なポジションですからね。

小松:そう、でやっぱり4年目くらいになってるとレースエンジニアやりながらも俺がチーフだったらどうやろうとか色々考えるわけですよね。その段階でチーフやらないかって言われたから、じゃあやってみようって。そうしたら自分の責任で色々できるわけじゃないですか。今までなんでこうやらないんだろう、ああやらないんだろうって思っていたことができるわけですよね自分の責任で。それだったら、ねぇ面白いですよね。それと同じでハースのチームに移った時も最初ロマンに言われてギュンター(シュタイナー)と話してみない?と言われて行ったときも、新しいチームなんて毎年できるわけじゃないし、新しいチームを作っていく楽しさって凄くあると思うので、ルノーに僕10年間居たんで、なんでこういう事まだやってるんだろうっていうのいっぱいあったんでね、そういうことも責任もってできるわけじゃないですか。
今回もそれと同じで、やっぱり前の立場でずっとギュンターに言ってるわけですよ。こうしたらどう?ああしたろどう?なんでこれやんないの?って。でそれをじゃあお前やれって言われたら、責任もってやればいいわけですよね。だからそれが正しいにしろ間違っているにしろやっぱりいい挑戦だと思うんですよね。僕自分の中で失敗ってないと思っているんで。世間的には例えばね、僕が今年限りでクビになったとするじゃないですか、結果が出なくてね。でも世間的には失敗だけど、僕の中では全力尽くしてやっていれば絶対失敗じゃないと思うんですよね。次に絶対何か生きてくるはずだから。だから個人的にはそういう失敗ってないと思っているので、やっぱりそういう機会に恵まれた時はやっぱりやりたいですよね(笑)

ピエール:2戦目からポイントを取り、前回はダブル入賞なわけですよ。なんか世間的にはというかたぶん世界的にアヤオマジック凄くないか?ってちょっと思っている人もいるくらい今ハースがグーンと一つになっている感じがするなって印象を僕は持っているんですけど。

小松:こういう事言うと怒られるかもしれないんですけどマジックってないんですよ。本当にちっちゃいことの積み重ねで、今年の車っていうのはもう僕が代表になる前から作り始められてるわけですよね。で僕が代表になったのが1月10日なわけでほとんど今年の車のベースっていうのはできてるわけですよ。だからそれは何も変えられないので。だけどもやっぱり何がしたいかっていうとチームが一つとして戦えてなかったのでとにかく一つのチーム、戦えるレースチームにしたいっていうのに本当にフォーカスしていて、それをやってきているんで、それをとにかく就任発表になった時からプレシーズンテスト行くまで車作りの段階から言っていて、でプレシーズンテストやって、第1戦、第2戦、第3戦ってやっぱりチーム一丸となってね戦えてるってのはあるのでそれは凄い嬉しいですよね。みんな活気があるし明るいですよね。だからドライバーも凄い今年よくやってくれてるんですよね。運転だけじゃなくて他の全ての面で。もうチームの一員として。だからそういう面でレースができているっていうのは車がいいっていうのもありますけども、そういう風にチームが一つになって戦えてるのがいいかなと。

ピエール:じゃあここまで戦いぶりっていうのは思った通りにできている感じですか?

小松:思った以上ですね。まさか6位とか7位なんか、中団のあそこまで上の方で戦えると思っていなかったんで。さっきも言った話もそうだし、でも例えば他がアルパインがこけてくれたとかザウバーがレースでピットストップでうまくいかないとか、そういう相手に起こるなにか不具合っていうんですか、そういう事は仮定できないわけじゃないですか。でもオーストラリアのレースペースみたらうちがどこにいるかって言ったらハッキリ言って8位か9位なんですよ。良くないんですよまだ。だからやることはいっぱいあるんですけど、とにかくレースチームとしての機能は良くなってきたんで、例えばオーストラリアにしてもペースはまだそんなに良くないにも関わらずあそこにいられる、だから3台リタイヤしたときにポイントがとれる。そこにいれるようになった。あと肝心な時のピットストップで凄いタイムじゃなくてもギリギリ前に出したわけですよねケビンもニコも。そういう事ができるようになったっていうのは徐々に徐々に良くなっている証拠だと思うんで、そういう面でもチームに活気が満ちてますよね。

ピエール:楽しいですか?今代表。

小松:もうめちゃくちゃ楽しいですよ。


小松さんのマインドは社会で生きていくうえでも教訓にしたいと思える内容だったし、希望に満ちた子どものようなキラキラした目で語っているのが印象的でした。

そして今年は行くことができませんでしたが、来年こそはF1日本GPを現地観戦したいと思います。

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